上原雑記夜話
第弐百七拾五夜
「『変わって来た。』と思った 其の四」
明治維新を行ったのは江戸時代に生まれ育った若者達でした。大正・ 昭和とこの国を戦争に誘ったのは明治生まれの人達です。  私は間違いなく「芸術は売り物ではない。」と言う世代の人間です。だか らそう言いそうしている人の気持ちは新しい世代の人よりずっと解かって いるつもりです。  新しい世代の人はこの事に関してこんな風に思わないし言わないでしょ う。自分とは関係のない話だからです。  けれど私はそう言う古い世代に生まれ育ち、そう言う中で疑問を感じ今 日の活動に至ったので拘りがあるのです。  先日、古い手紙の写しが出てきました。美術学校時代にお世話になった 教授へ宛てた手紙です。日付は1992年暮れでした。私の卒業は1990年3 月です・・・。  アートマネジメントを学校の授業に導入してもらえないかと言うものでし た。  誰でも良いから社会で活躍している“作家”を呼んでの現場で必要な事務 などについての統括的な講座の設立のお願いでした。  私は既に絵だけで食べていましたが、当時はその活動が未だたかだか 1年半程度なので、もちろん自分ではなくもっと活躍している人を呼んで下 さいと言うものでした。  手紙の最後には「後輩達の為にどうぞご検討お願い致します。」と綴って ありました。  それに対する返事は一切ありませんでした。その後、自分の展覧会のD Mに合わせて何度か手紙を書きましたがその教授からは「手紙を受け取っ た。」の一言もないのでした。正に梨の礫です。私の個展へも一度も来て 下さらなかったです。  そうこうしている内に10年ほど経ち、その教授も退官したので比較的親 交のあった別の教授に出してみると「では、自分の授業の中で一度お前 自身が講義してみれば。」とのことでした。  私もその頃には海外でも活動し、大手出版社から画集も出るに至ってい たのでやってみる事にしました。  この議題はデリケートな部分も含んでいるので、一応、教授と事前に会 い内容の確認なども行いました。  「今の学生は反応が鈍いけれど、外部の人に講演してもらった時には必 ずレポート形式で感想文を書かせてそのコピーを渡すので生徒一人一人 が講演内容に対してどう思ったかは後でちゃんとわかるよ。」と言われて いたのですが、結果的にかなり反響のあたったその講演のレポートはそ れから数年経った今も私の所へは届きません。何か都合が悪かったので しょうね・・・。  その後、その教授から学校としてアートマネジメントは授業では行わない と言う方針だと聞かされました。理由を聞いてみたのですがはっきりした 返答はありませんでした。  それとは逆に何故か学長が私の所へ数度来て下さり「そう言う事をやっ て行きたい。」と仰っていました。  学校で現場の情報に即したきちんとしたアートマネジメントの授業が行 われたと言う話を聞かないので今もやっていないのでしょう。  私が活動を手伝っている作家は上は70代、下は20代で数十人います。  私はそれでも美術全体を考え今生きている全ての世代に目を向けてい ましたが現実的には50代より上(40代より上かも)は全く無視された形で 今のモードに突入してしまいました。  先日もお話ししました「若手現代アートオークションバブル」です。(続)
「スイマセン。この上原雑記夜話は記憶だけを頼りに作っていますので
資料としては役に立ちません。内容は大分いい加減です。
明日使えないものばかりですぅ〜。Y」(^_^;)
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